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お伝えしたいメッセージをちょっと気軽に読んでもらえるように「こばなし」風に仕上げたページです。 |
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インターネットで「ちょっと法話?」
「聞法」(もんぽう)という言葉があります。
仏教で伝えられる教えを、色々な法話などをとおして「聞いていく」ことが大切である、という意味です。
浄照寺は「真宗大谷派」(本山=京都・東本願寺)という宗派ですが、特に私共の宗派では、この「聞く」という行為がとても大切にされます。
お寺はその為の場所であり、空間であり、また「聞法道場」(もんぽうどうじょう)という言葉で表現されます。そして、「皆さんで一緒に講師の方からのお話を聞きましょう」と呼びかけております。
しかし、それがなかなか難しいのも現実かもしれません。
「そういうお話が聞きたくても忙しくて行けない」
「お寺は敷居が高くて行きづらい」
「檀家ではないから行ってもいいのか迷う」
そんなお声も耳にしました。
そこで浄照寺では「ホームページでちょっとお話、みたいにできないか?」と思いこのページを作りました。
堅苦しくなく、「小話(こばなし)」風に書いています。
時々、仏教の事から話が脱線するかもしれませんが、そこはホームページ上のご愛敬ということでご容赦を…
vol.2 … 『便利なら幸せ?』
8月に入り、毎日毎日とても暑い日が続きますね。
今年は新潟は数年ぶりの大雪でした。
1月20日頃~2月の初頭まで毎日雪が降らない日は無く、大抵のお家では2~3回は雪下ろしをされていました。
そして春になり、雪が溶けたと思ったら一瞬にして短い梅雨が終わり、7月に入るとあっという間に30℃を超える猛暑。
一体どうなっているのでしょうか…変な気候です。
これだけの猛暑になると『熱中症』で倒れる人が多くなってきます。
今年は既に2万2千人以上の方が熱中症で搬送されたとか(7/30調べ)。
しかも熱中症で倒れた方の45.6%が自宅だとか。
色々原因は考えられると思うのですが、大きな理由として
『節電の為にエアコンを我慢する』
ということがあります。
今の時代はエアコンのおかげで夏は涼しく冬は快適に暮らせます。
これは電気があるおかげです。
しかしその一方で、その快適さの追及の為に大量の電気を生み出す原発という施設を作り、それが先般発生した「東北地方太平洋沖地震」では甚大な放射能被害をもたらしています。
豊かさを求めた反動で苦しみを受ける。
これは皮肉なものですね…。
太平洋戦争が終わり、日本は「高度経済成長期」を経て世界に名だたる経済大国になりました。「産めよ増やせよ」の施策のもと、『豊かで便利な時代』を求めてきました。
「貧しくて不便な時代」からり脱却を目指していたのでしょう。「モノがあって豊かになれば幸せになれる」と信じて…
しかし、少し考えてみますと
「豊かで便利なら幸せ」でしょうか。
「貧しくて不便なら不幸」でしょうか。
以前、『五体不満足』という本を書かれた乙武洋匡さんという方がその著書の中でこう書かれていました。
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「障害は不便です。だけど不幸ではありません。」
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乙武氏の障害のことと今回の震災の被害のことは直接は関係ありません。
しかし、この一言はとても深いことを教えてくれているような気がするのです。
私の住んでいる町は以前住んでいた京都に比べれば、はるかに田舎です。
電車なんて隣町まで行かないと乗れない上に2時間に一本程度。
一番近いコンビニは車で10分。
インターネットなんてまだ「光回線」が走っていません。ADSLです。
だけどこの町に住む人には強い絆があります。
親戚や「本家・分家」の命日にはご自宅に伺ってお参りします。
畑で野菜が取れればご近所におすそ分けをします。
中学校の卒業年度で同級会を組織するのですが、厄年になると必ず合同で出資して花火を上げます。そしてその花火の打ち上げの日には当山で亡くなってしまった同級生の為に追悼法要をします。
この強いつながりがあればこそ、二度の大地震(中越地震・中越沖地震)や大雪にも耐えて生き抜いています。しっかりとした「タテ・ヨコのつながり」で支えあっています。
モノが無ければ、無いなりの工夫や「おかげ様」の精神が日本にはあります。
モノや豊かな生活が私達を幸せにしてくれるのではなく、そういう強い意志と心があればこそ、本当の幸せなのかもしれませんね。
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vol.1 『体くんと心さん』
vol.3 『家族になるということ』
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